連続赤字企業のキャッシュフローは大丈夫?専門家が解説

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楽天グループの赤字幅縮小と売上好調

楽天グループは2023年3月期決算で、売上収益は前期比7.8%増の2兆73億円、営業損益は2128億円の赤字と前年同期の3716億円の赤字から赤字幅を縮小しました。売上は好調で、楽天市場などのインターネット部門の売上は1.2兆円で前年同期比99.8%増、楽天カードなどフィンテック部門の売上は7252億円で前年同期比11.2%増でした。モバイル部門は3375億円の赤字でしたが、前年同期の4792億円の赤字から改善しています。

楽天モバイルの利用者数増加と利用金額減少

楽天モバイルは、2023年3月期に利用者数を50万人増加させ、600万人に達しました。しかし、1人当たりの平均利用金額(ARPU)は60円減少して1986円となりました。楽天は、利用者数の増加に注力しており、家族割りなどの施策を導入して利用金額の増加を目指しています。

楽天のモバイル事業黒字化に向けた施策

楽天モバイルは、利用者数を増やすために家族割りなどの施策を導入しています。また、法人営業にも注力しており、利用者数の増加を目指しています。さらに、楽天市場楽天カードなどの他の楽天サービスとの連携を強化することで、利用金額の増加を図っています。楽天は、2024年に設備投資を1000億円以下に抑える計画で、モバイル事業の黒字化に向けて取り組んでいます。

家族割り

楽天モバイルは、利用者数を増やす施策として家族割りを導入しました。家族割りは、同じ苗字の最大20回線まで適用され、1回線あたり月額100円が割引されます。楽天は、この施策により利用者数の増加と利用金額の向上を目指しています。

設備投資の削減

楽天モバイルは、2024年に設備投資を1000億円以下に抑える計画です。これは、モバイル事業の黒字化に向けて取り組む一環です。楽天は、設備投資を削減することで、キャッシュフローを改善し、財務基盤を強化することを目指しています。