NewsPicksとJ-WAVEが語る、石川涼氏の経営哲学
人気ポッドキャストに出演!NewsPicks×J-WAVEで語られた石川涼氏の経営哲学
NewsPicksとJ-WAVEがタッグを組んだ特別番組「未来を歩くラジオ」。その第1回ゲストとして登場した石川涼氏が、自身の経営哲学を惜しみなく語りました。
番組内で石川氏が強調していたのは、「替えのきかないブランド」の重要性。顧客にとって唯一無二の存在となることで、激しい競争を勝ち抜くことができるといいます。また、顧客の共感を生み出す「ストーリー」を大切にすることや、時代の変化に柔軟に対応することの必要性も説いていました。
石川氏の経営哲学は、ファッション業界だけでなく、あらゆるビジネスにおいて参考になる示唆に富んだ内容でした。
ファッション業界における「インスタ映え」の変化
ファッション業界で長らく重視されてきた「インスタ映え」ですが、その人気に変化が訪れています。
NewsPicksの石川遼氏によると、インスタグラムに投稿するためにわざわざ行動するという真逆の現象が起きているとのこと。かつては、感動した瞬間を共有するために投稿を行っていたのに、いつの間にか店員さんに承認されるために投稿することが優先されるようになりました。
さらに、写真のコミュニケーションが主流となったことで、見た目の良い服を着る意味が薄れてしまったため、ハイブランドの服の需要も低下しています。その代わり、イベントやレジャーに特化した服など、目的を持った服が支持される傾向にあります。
インスタ映えの衰退
インスタ映えの衰退
NewsPicksの人気ポッドキャストに出演された石川遼氏は、インスタ映えという言葉がもはや時代遅れになりつつあると指摘しています。
かつてファッション業界ではインスタ映えするコンテンツが重視されていましたが、現在はインスタグラムに投稿するために無理やり行動する人が増えているとのこと。本来は自然に感動したものや生活の中で生まれたものを投稿していたインスタグラムですが、今はインスタ映えを意識した行動が優先されているそうです。
この現象は、写真中心のコミュニケーションが主流になったことによるもの。たとえ高価な服を着ていても、写真では安価な服との違いがわかりません。そのため、写真映えを重視したブランドが求められなくなっているのです。
SNS上でのファッションの消費
かつてSNS上でファッションを消費していたスタイルは時代遅れになりつつあります。ファッション業界も、写真映えを重視するコンテンツから脱却し、より現実的で日常的なスタイルに注目するようになっています。インスタグラムを中心としたSNSでのファッション消費は、見栄えを重視し、他人に見せることを目的としていました。しかし、現在は自分らしさを表現することが優先され、インスタ映えを意識した行動は逆効果になっています。写真映えよりも、パーソナルなスタイルや着心地が重視されるようになり、ファッションの消費スタイルは大きく変化しています。
ハイブランドの戦略変化
ハイブランドの戦略変化については、彼らの取り組みが、インスタ映えする商品から、より機能的かつ実用的な商品へとシフトしていることが挙げられます。これにより、インスタグラムで注目を集めなくても魅力的な製品を提供することができます。たとえば、ハイブランドは、普段使いに適したキャンバススニーカーやデニムジャケットなど、よりカジュアルで耐久性のあるアイテムに焦点を当てています。この変化は、顧客がもはや表面的な美しさだけに惹かれず、耐久性や快適性などの実質的な価値を重視するようになっているという認識に基づいています。
ファストファッションの台頭
ファストファッションの台頭により、人々はより頻繁に服を購入するようになりましたが、その一方で、高品質で長く着用できる服の価値が軽視されるようになりました。ブランドの差別化と存続のためには、替えのきかない、独自のブランドアイデンティティを確立することが不可欠です。インスタグラムなどのソーシャルメディアプラットフォームは、写真中心のコミュニケーションを促進しましたが、その結果、高価な服の需要が低下しています。なぜなら、写真では安価な服も高価な服も同様に魅力的に見えるからです。
生き残るブランドの特徴
「生き残るブランドの特徴」については、次のような点が挙げられます。
- 替えのきかない独自性
- トレンドやニーズに合わせた差別化されたコンセプト
- 高い品質や素材へのこだわり
現在、写真中心のコミュニケーションが主流となり、ただのファッション性だけでは他ブランドとの差別化が難しくなっています。ブランドとしての独自性を確立し、その価値をユーザーに伝えることが、競争激化する市場で生き残る鍵となるでしょう。
差別化されたコンセプト
写真中心のコミュニケーションにおいて勝ち残るブランドは、独自のコンセプトを打ち出すことが重要です。多様な理由づけが購買動機になる現代において、差別化されたコンセプトを持つブランドは、顧客の明確なニーズを満たすことができます。
ファッションの分野では、インスタグラムでの写真映えを重視したデザインが主流になっています。しかし、単に流行を追うのではなく、ブランドとしての独自性を打ち出すことで、顧客の心をつかむことができます。
フォロワー数が多いからといって必ずしも売上が上がるわけではない時代、ブランドの真の価値を伝えることが求められています。写真映えだけに頼らない、顧客のニーズに沿ったコンセプトを構築することが、ブランドの存続と成長の鍵となるでしょう。
ハイエンドな素材やデザイン
ハイブランドが、限定品やコラボレーション品などに特化して販売している理由は、それらの製品が「インスタ映え」しないからです。つまり、人々はもはや高価なブランド品を着て写真を撮ることに興味を示さなくなっています。代わりに、彼らはよりユニークで限定的なアイテムを探しています。
また、ハイブランドの素材の質にも注目が集まっています。人々は、高価なブランド品であっても、質の悪い素材で作られているとがっかりすることが多いのです。その一方で、Instargram映えしそうな安価なブランドのアイテムは、良質な素材で作られている場合があります。
これらの傾向は、ハイブランド業界に大きな影響を与えています。もはや、単に高価なブランド品を販売するだけでは不十分なのです。ブランドは、ユニークで限定的なアイテムを、高品質の素材で作って販売する必要があります。そうすることで、彼らはますますシビアになる消費者のニーズに応えることができます。
特定のイベントや目的のためのファッション
みなさん、こんにちは。プロピッカーの石川遼です。
今回は、ファッション業界における「インスタ映え」の異変についてお話ししたいと思います。
ここ数年、ファッション業界では「インスタ映え」がキーワードの一つでした。しかし、最近はその傾向に変化が見受けられるんです。
その理由は、インスタ映えするようなコンテンツが飽きられてきたこと。ファッションやアートなど、インスタ映えしそうなコンテンツが氾濫し、特別感がなくなってきたんです。
さらに、インスタグラムのために写真を撮るのではなく、写真を撮るためにインスタグラムを利用する人が増えてきました。これは、本来のインスタグラムの使い方とは真逆ですよね。
このような変化により、ファッション業界では「特定のイベントや目的のためのファッション」が注目されています。例えば、キャンプに行くための服、海に行くときの服、イベントに参加するための服などです。
こうした服は、単に「インスタ映え」するだけでなく、その用途に合った機能やデザイン性を備えています。そのため、インスタ映えを狙った服よりも、より実用的で価値のあるものとして認識されるようになってきています。
今後、ファッション業界ではこうした「特定のイベントや目的のためのファッション」がますます重要になっていくでしょう。みなさんも、ファッションを選ぶ際には、単に見た目の良さだけでなく、その用途や機能性を考慮してみてはいかがでしょうか。
Instagramのユーザー層の変化
Instagram のインスタ映え文化も、ここにきて大きな変化を迎えています。かつては若年層を中心に人気を博しましたが、近年では一般の女性層やさらに年配の方にもユーザーが拡大しつつあるのです。そのため、かつてはファッション業界でも重要なキーワードだった「インスタ映え」という言葉も、もはや時代の変化にそぐわなくなってきました。現在では、人々はファッションよりも体験やイベントなど、明確な目的を持った際に服を購入する傾向が高まっています。
女性ユーザーの増加
かつて女性ユーザーが少なかったTwitterですが、SNSでも写真を撮って共有することが当たり前となった結果、顔が見えないコミュニケーションから写真共有のコミュニケーションへと変化したことで、女性ユーザーが急増しました。女性は男性に比べて写真を共有することを好む傾向にあり、写真映えするコンテンツや美しいフィルター機能を持つInstagramの人気も相まって、Twitterでの女性ユーザーが増加したと考えられます。
男性ユーザーとの違い
男性ユーザーより女性ユーザーの方がInstagramで増加しているという傾向があります。特に、30代や40代の女性が急増しているそうです。その理由として、Instagramが写真中心のコミュニケーションツールであることが挙げられます。そのため、ファッションやアートなど、見栄えの良いコンテンツが求められる傾向にあります。しかし、最近はInstagramに投稿するために特定の行動をする人が増えたことで、逆にリアルの行動が制限されているという声も上がっています。この現象は、ファッション業界でも顕著で、Instagram映えする服を着ることが目的化してしまっているそうです。その結果、ファッションの本来の価値が薄れてしまっているという指摘があります。
インスタグラムにおける写真共有の本質
写真共有アプリのインスタグラムは、かつては人々がインスピレーションを得たり、自己表現したりするための場所でした。しかし、近年では「インスタ映え」という言葉に象徴されるように、他者にアピールするためのコンテンツを発信するプラットフォームへと変化しています。
石川涼氏はこの変化に警鐘を鳴らしています。本来、写真共有は自分自身の生活や経験を記録・共有するものでしたが、今は「インスタ映え」を意識した写真撮影や行動が優先されています。これでは、真の自己表現や創造性が失われてしまいます。
写真中心のコミュニケーションが主流となった今、人々は単に美しい服を着れば良いというわけではありません。その服が自分の人生の中でどのような意味を持ち、どのように自分の個性を表現しているか、それが重要なのです。
今後のファッション業界の展望
ファッション業界は、インスタ映えの衰退により大きな変化を遂げています。かつてはインスタグラムで映えることを目的としていた行動が、今では逆転して、インスタグラムに投稿するために行動するようになりました。この傾向は、ファッション業界における写真中心のコミュニケーションの台頭と、日常的な服の価値の上昇を示しています。
ファッション業界は、消費者にユニークで革新的な体験を提供するために、新たなアプローチを模索する必要があります。その可能性の一つは、個人表現や実験を促進することです。ファッションが単なる流行を追うものではなく、個性を表現するための手段となることで、業界は生き残ることができるでしょう。
新規性と創造性の追求
文字ってどちらかというと男性的な側面があると思いませんか?特に日本語は。書くときは言語に依存します。一方、写真は言語に依存しません。ワンワードでも添えたり、添えなくても大丈夫だったりします。誰でも写真を共有できる時代になり、クリエイティブになってきているのはとても良いことだと思います。ファッションの世界でも、以前はスナップが流行っていましたが、今はみんな写真を撮られるためにファッションを楽しむようになっています。でも、それはちょっと違うのでは?と思います。みんなが同じ場所で写真を撮っているのですから。インフルエンサーがアップした新しい商品は売れますが、そうでなければ売れません。理由があるものを人は買いたがります。キャンプに行くとき、海に行くときなど、シーンに合わせた服が売れているのだと思います。