宇宙ビジネス、100兆円市場への壮大な旅路！

あなたは宇宙にどんなイメージを持っていますか？多くの人は、国家主導の壮大なプロジェクト、例えばアポロ計画のようなものを思い浮かべるのではないでしょうか。莫大な予算を投じて、国家が開発、運用、そして成功へと導く。それがこれまでの宇宙開発の一般的なイメージでした。

しかし、今、その常識が変わりつつあります。主役は国家から民間へ、プロジェクトからビジネスへと移り変わり、新たな時代が幕を開けようとしているのです。

民間宇宙ビジネスの躍進

民間企業が自らリスクを負い、資金調達を行い、ビジネスとして宇宙開発を行う。そんな時代が到来したのです。では、この民間宇宙ビジネスはどれほど盛り上がっているのでしょうか？

現在の世界の宇宙産業の市場規模は約39兆円。この数字だけでも十分に大きいと感じられるかもしれませんが、注目すべきは今後の成長率です。近い将来、なんと100兆円市場になると予測されているのです。現在の約3倍という驚異的な成長が見込まれています。

この成長産業である宇宙ビジネスに対して、世界ではどれだけの資金が動いているのでしょうか？過去5年間で、世界の宇宙ベンチャー企業への投資額はなんと1.4兆円にも上ります。世界には約1,000～2,000社の宇宙ベンチャー企業が存在すると言われており、電気自動車メーカー「テスラ」のイーロン・マスク氏や、Amazonのジェフ・ベゾス氏など、著名な起業家も宇宙ビジネスに参入しています。マスク氏は宇宙輸送企業「スペースX」を、ベゾス氏は宇宙開発企業「ブルーオリジン」をそれぞれ創業し、ロケット開発などを手掛けています。

日本の宇宙ビジネスの現状

一方、日本ではどうでしょうか？過去5年間の日本の宇宙ベンチャー企業への投資額は約400億円。世界と比べると規模は小さいものの、それでも日本のベンチャー業界全体で見ると非常に大きな金額が流入しています。

日本には約40社の宇宙ベンチャー企業が存在し、中でも有名なのは、堀江貴文氏が率いる「インターステラテクノロジーズ」や、月面探査を目指す「ispace」などです。特にispaceは、シリーズAの資金調達で約100億円を調達し、日本のベンチャー企業におけるシリーズAの資金調達額としては過去最高額を記録しました。